株式会社めぶきフィナンシャルグループ様
(写真左:常陽銀行 秘書室のみなさん、写真右:足利銀行 総合企画部 秘書グループのみなさん)
めぶきフィナンシャルグループについて
首都圏に近接し、全国でも有数の企業立地地域として高いポテンシャルを有する茨城県、栃木県。両県のリーディングバンクである常陽銀行、足利銀行が経営統合し、全国第 3 位の地銀グループ「めぶきフィナンシャルグループ」は発足した。目指す姿に「地域の未来を創造する総合金融サービスグループ」を掲げ、多様化する地域の顧客の課題解決に向け、デジタル技術の活用やコンサルティング機能の発揮を通じ、顧客のさらなる成長を支援している。
めぶきフィナンシャルグループでOliveを共同利用
― Oliveの利用状況について教えてください。
めぶきフィナンシャルグループでは、グループで共同利用する秘書室システムとしてOliveを採用しました。システムはクラウド上で運用しているグループ共通のサーバーに構築し、めぶきフィナンシャルグループ、常陽銀行、足利銀行の3行で利用しています。各行の役員スケジュールなどの情報管理はめぶきフィナンシャルグループの秘書を兼務している常陽銀行の秘書室(水戸本社)と足利銀行の総合企画部 秘書グループ(宇都宮本社)がそれぞれ個別に行っており、現時点では一部のユーザー以外、情報の相互閲覧・入力はできないようにしています。
― 利用している拠点や利用者数を教えてください。
Oliveで管理している役員の数は、現在3行合わせて31名です。内訳としては、めぶきフィナンシャルグループ専任の役員が7名、常陽銀行と兼務している役員が4名、足利銀行と兼務している役員が3名、常陽銀行専任の役員が10名、足利銀行専任の役員が7名となります。
役員はPCでスケジュールなどの情報を確認していますが、ご自身で情報を入力することはほとんど無く、基本的に各行の秘書が情報の入力・更新を行っています。
システムの利用者数は、常陽銀行の水戸本社と足利銀行の宇都宮本社、東京や茨城県つくば市の拠点を合わせ合計で190名となり、常陽銀行では本部の副部長以上の行員に、足利銀行は部室長クラスの行員に役員のスケジュールを閲覧のみできるようにしています。
― 利用している機能および便利だと思う機能などがあれば教えてください。
秘書のメイン業務である役員の「スケジュール管理」機能を中心に、「個人情報管理」機能、「会議室管理」機能、「接待場所管理」機能を利用しています。
現場の秘書からは、次の点が便利だという声が聞かれました。
- 複写機能で、定期的な予定を一括登録したり、予定をコピーして登録できる
- 複数の役員で共通して空いている時間帯を簡単に検索できる
- キャンセルになったスケジュールも、あとから検索し、復活することができる
- スケジュールの画面に案内状や地図などのファイルを添付しておけるので効率的に管理ができる
- スケジュール登録や会議室予約を行う際、Wブッキング防止チェックが働く
- スケジュールの時間を変更するだけで、会議室の予約も一緒に変更できる
また、常陽銀行では先行してタブレット端末でもOliveを利用できるようにしているのですが、秘書が役員室等に出向き打合せをする際、その場で当日のみならず先のスケジュールを確認したり、タイムリーに入力・変更ができるようになったのが便利だという声も聞かれました。
― Oliveの運用体制について教えてください。
システムの運用は、常陽銀行の子会社である常陽コンピューターサービス株式会社が担当していますが、利用者の登録やアクセス権の設定などは、各行の秘書室・秘書グループのシステム管理者が行っています。
また、運用ルールはグループで基本的に同じにしていますが、細かい部分は各行で決めています。
全社的な業務効率化の一環としてOliveを導入
― Oliveを導入した背景や目的を教えてください。
両行では現在、全社を挙げて業務効率化に取り組んでおり、Oliveの導入もその一環となります。秘書業務の効率化や情報共有の推進というのが導入の目的となりますが、兼任の役員も多く、グループ内で共通システムを利用することで、そのメリットをより高めていくというねらいもあります。
― Oliveを導入する前の状況について教えてください。
それぞれ状況は異なります。足利銀行では自前のシステムで役員のスケジュール管理・公開を行っていましたが、システムを運用するのであればグループとして統一すべきと考えました。
常陽銀行では、特別なシステムなどは利用しておらず、基本、紙の帳票や手作業で管理をしている状況でした。
― 秘書システムを導入することになった経緯を教えてください。
一般社団法人全国地方銀行協会が開催する研修を受けた際、Oliveを導入して秘書業務を効率化している他の地方銀行の話を聞いたことが、導入を検討するきっかけとなりました。
役員自身は従来の管理方法に大きな不満があったわけではないと思いますが、スケジュールを管理する秘書の立場からすると、従来の方法はとても効率が悪く、また、秘書室・秘書グループという組織としても、秘書担当者個人に依存した業務となっていると感じていたところで、他行の導入事例を聞き、「当社グループにおける秘書業務の業務改善につながるのでは」と考え、まずは常陽銀行で導入の検討を開始しました。一方、足利銀行では常陽銀行でのOlive導入の話を受け、情報を共有しながら共同で導入検討を進めることになりました。
金融機関など導入実績が豊富なので安心
― ほかのシステムの導入やシステムの開発などは検討されたのでしょうか。
自社でシステムを開発するとなると共通のシステムを新たに構築していくことになり、相応のコストと時間がかかるため、既存の良いシステムがあればと思っていました。また、一般的なグループウェアやスケジューラでは、役員のスケジュール管理にはセキュリティや使い勝手の面で不安があります。
ほかの秘書システムの情報も取り寄せたりしたのですが、Oliveよりも機能面で劣ることなどから、導入検討初期の段階からOliveを導入するか否かという観点で検討を進めました。
― Oliveの採用を決めた理由を教えてください。
Oliveの標準機能があれば、役員のスケジュールなどの情報管理を行うには十分であり、リアルタイムでの情報共有や業務の効率化ができるようになるメリットは大きいと考え採用を決めました。主な採用のポイントは次の2つです。
- 秘書システムとして機能性に優れていた
- 金融機関・地方銀行での導入実績が豊富だった
秘書室内での情報共有が進み、急な変更にも柔軟な対応が可能に
― Oliveの導入効果について教えてください。
秘書の業務負荷の軽減や省力化につながっています。主な導入効果は次の通りです。
- Olive導入を機に役員が手帳で管理されていた部分をある程度オープンにして頂いたこともあり、役員と秘書間のスケジュール共有が進んだ。また、担当秘書が不在でも、急なスケジュール調整にも対応できるようになり、秘書室内担当者間での情報共有も大きく進んだ。
- 会議室の重複チェックができるようになるなど、自前のシステムでできなかったことができるようになり便利になった。
- タブレットを利用することでペーパーレス化が進み、また、以前は Excel で複数管理していたものが一元管理できるようになり、ファイルのメンテナンス等が不要になったことで、効率化が進んだ。
また、めぶきフィナンシャルグループとして導入した初めてのシステムとなりましたので、心情的にはこれからグループとして活動していく中で、良き前例となることにも期待しています。
CACの丁寧で柔軟な対応を評価
― OliveおよびCACへの要望や期待があれば教えてください。
Oliveの機能に関しては、使い勝手も良く、とても満足しています。欲を言えば、PCとタブレット端末で機能に差があるので、できるだけ同じ機能が使えるようにしてもらえればと思います。
CACには、導入検討時はもちろんですが、使い方の問い合わせや導入トレーニングなど、とても丁寧かつ柔軟に対応してもらえたので感謝しています。今後、異動などでシステム管理担当者が変わることもあるかと思いますので、私たち同様、後任者へのサポートをお願いできればと思っています。これからもOliveの機能向上に期待しています。
本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。
株式会社めぶきフィナンシャルグループ(https://www.mebuki-fg.co.jp/)
■本社所在地: 東京都中央区八重洲2丁目7番2号
■代表者: 取締役社長 笹島 律夫
■設立日: 2008年4月1日
■資本金: 1,174億円
■従業員数: 18名
■事業概要: 銀行、その他銀行法により子会社とすることができる会社の経営管理およびこれに付帯関連する一切の業務
株式会社常陽銀行(https://www.joyobank.co.jp/)
■本店所在地: 茨城県水戸市南町2丁目5番5号
■代表者: 取締役頭取 笹島 律夫
■創立: 1935年7月30日
■資本金: 851億円
■従業員数: 3,303人
株式会社足利銀行(https://www.ashikagabank.co.jp/)
■本社所在地 栃木県宇都宮市桜四丁目1番25号
■代表者: 取締役頭取 清水 和幸
■創業: 1895年10月1日
■資本金: 1,350億円
■従業員数: 2,698人
※取材:2021年8月
※記載の担当部署は、取材時の組織名です。
※記載されている会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。