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今年は慌てない!年末年始業務をスムーズにこなすための今からできるデータ管理
年末年始はイベントも多く、膨大な業務に忙殺されたことと思います。年賀状やお歳暮の手配、挨拶回りなど重要な業務を乗り切ると、ほっとする一方で「もっと効率よくできていたら…」と感じた方もいるのではないでしょうか。
そんな秘書の方必見。今からデータ管理をきちんとすれば、年末年始業務の作業工数を大幅に削減し、余裕を持って対応できる可能性があります。本記事ではその方法をご紹介します。
年末年始業務の課題
年末年始の秘書業務では、次のような課題に直面しやすくなります。
1. あいまいな記憶や経験不足
年末年始業務は頻度が低いため、前年の手順や重要なポイントを忘れてしまいがちです。しかし、ミスなく正確に行うことが求められる秘書業務。慎重に対応しないといけません。そのため、慣れない業務は通常業務よりも作業スピードが遅くなりがちです。
2. 古い情報の確認・更新による手間
取引先の人事異動や事業所移転など、新しい情報が見つかるたびに古い情報を更新する作業が発生します。また、秘書室内のシステムと社内ツールの両方を都度更新する必要があると、転記作業に時間が取られてしまいます。
年末年始にこういった確認・更新に手間を取られるのは避けたいところです。
3. 役員からの急な依頼や予定変更
年末年始は、年賀状やお歳暮の手配、挨拶回りなど特別な業務が多くなる時期です。さらに、役員から急な予定変更や新たな依頼があると、短時間で対応しなければならない場面が増えることも。これらの対応は秘書に負担をかけてしまいます。
秘書業務におけるデータ管理とは
秘書業務で扱うデータには、役員のスケジュールや顧客情報、手土産リストなど、さまざまなものがあります。
社内ではOutlookやTeams、Sansanといった便利なITツールが導入される一方で、これらのツールだけでは秘書業務のすべてをカバーしきれないと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
こうした背景から、検討されることが増えているのがシステムを使ったデータの一元管理です。ここではポイントを3つ紹介します。
1. 二重入力・更新の手間が省ける
データ連携に強いシステムを活用することで、転記作業がぐっと減ります。一度入力した情報が自動でコピーされたり紐づけられたりするため、空いた時間をより重要な業務に充てられます。
2. データの検索・参照が迅速にできる
一元管理されたデータは、必要なときにすぐに検索できるのが大きな強みです。必要なときにすぐにデータを活用できるようになれば、過去の情報をもとに客観的な判断や提案を行いやすくなり、結果として役員のパフォーマンス向上も期待できます。さらに、データ管理は引継ぎや長期休暇中のサポートや、トラブル発生時の証拠やある種の保険としても役立ちます。万が一の際に役員と秘書を守るリスクマネジメントの一環としても重要です。
3. 必要なデータへのアクセス制限を設定できる
秘書は役員の秘密を守る役割を担うため、情報漏洩リスクへの対策が欠かせません。それぞれの業務に応じて必要な範囲だけ情報を閲覧・編集できる仕組みを整えることで、情報漏洩のリスクを減らせます。専用システムでなければ、こうした権限設定を簡単に行うことはできません。
関連記事:Excelはアリ?ナシ? アンケートで見る秘書業務におけるExcel利用の実態
今年に活かせる年末年始業務のデータ管理・活用例
データ管理ができている場合とできていない場合で、どのような違いが出るのでしょうか。ここでは年末年始業務をテーマに、データ管理について対照的な2人の秘書の例を紹介します。今年の年末年始のために、今からどうデータ管理するべきかを考える一助になれば幸いです。
1. 年賀状作成
データ管理が不十分な場合
秘書のAさんは毎年、年賀状作成に必要な情報を確認し直す作業に追われています。しばらく更新していなかった古い情報の確認や更新に追われ、送付リストを作成する予定が後ろ倒しに。その結果、慌ただしいクリスマスシーズンを迎えてしまいました。
データ管理を最適化した場合
秘書のBさんはSansanのニュース配信で取引先の情報をキャッチしたり、Oliveの顧客情報でお付合い情報を一緒に管理したりしていました。普段から取引先の情報を更新するようにしていたため、最新情報のチェックは短期間で完了。年賀状の送付リストもスムーズに進み、余裕を持ってクリスマスシーズンを迎えられました。
ポイント:日頃からこまめなデータ管理をすることにより、今年の年末年始の作業効率がアップします。
2. お歳暮の選定
データ管理が不十分な場合
秘書のCさんは役員からお歳暮の手配を依頼されました。しかし、贈る相手の好みや家族構成などを把握できず、リサーチに必要以上に時間を費やしてしまいました。結局、無難なギフトを選ぶのに半日以上かかり、配送手配も締切ギリギリになってしまいました。
データ管理を最適化した場合
役員からお歳暮の手配を依頼された秘書のDさんは、まずOliveの慶弔贈答管理にアクセスし、「甘いものが苦手」「お煎餅を好む」といった取引先の情報を確認しました。その後、他の秘書がOliveに記録した手土産情報を活用して、お煎餅が評判のお店を検索。記録されていたお店の評価も参考に、迷うことなくこのお店で購入を決めました。これにより、Bさんはリサーチ時間を大幅に短縮し、スムーズに適切なギフトを選定することができました。
ポイント:取引先の情報を秘書間で共有しておくことで、贈答品のリサーチ時間を短縮できます。
3. 賀詞交換会
データ管理が不十分な場合
新人秘書のEさんは賀詞交換会についての経験が少なかったため、役員が参加予定の賀詞交換会の準備に苦労しました。会場情報や主催者について一から調べることに。役員車の手配では、スケジュール変更をドライバーに正確に共有できず、移動ルートの調整にも時間を取られました。当日も予定通りに進まない部分が多く、役員のスケジュールにも影響を与えてしまい、大きな課題が残りました。
データ管理を最適化した場合
新人秘書のFさんも同じく賀詞交換会の準備を初めて任されました。まず、Oliveのスケジュール管理に保存されている過去データを確認し、賀詞交換会の基本的な流れをつかむことからスタート。会場の場所や主催団体の重要人物についても過去のデータを参考に準備を進めていきました。移動に必要な役員車の手配では、Oliveの配車管理機能で出発地、到着地、立ち寄り先を登録し、効率的なルートを作成。当日は大きな問題なく業務を終えることができました。
ポイント: 過去データの活用とスケジュールの自動連携で、新人でも業務を可能にできます。
4. 挨拶回り
データ管理が不十分だった場合
中途入社してすぐ年末年始を迎えた秘書Gさんは、挨拶回りで自社に来訪するお客様の対応に追われていました。スケジュール変更が発生するたびに受付や会議室の予約を手動で更新していましたが、ある日、一部の変更を反映し忘れてしまいました。その結果、受付では来訪予定が共有されず、会議室でも二重予約が発生。急な対応に追われ、お客様にもご迷惑をおかけしてしまいました。
データ管理を最適化した場合
同じ中途入社の秘書Hさんは、Oliveの会議室管理と来訪者管理を活用して効率的に対応しました。どちらもスケジュールと連携して自動更新されるため、手動での調整が不要に。手間が減り、準備に余裕ができたことで、落ち着いてお客様に対応することができました。
ポイント: 自動連携でスケジュール変更時のミスを防止。
まとめ
本記事では、年末年始の秘書業務を効率化するために、今から始められるデータ管理術についてご紹介しました。
データ管理を上手く行うことができれば、年末年始、そして日々のの業務が驚くほどスムーズに進むようになるかもしれません。
「もっと効率よく仕事を進めたい」「テクノロジーの力を活用して負担を減らしたい」とお考えの方は、年末年始の振り返りをきっかけに、現在お使いのツールとその使い方を見直すことから始めてみてはいかがでしょうか。
Olive編集局
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