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秘書業務の要|レストラン選びで失敗しないみんなのコツを紹介

ビジネスの場においてレストラン選びは、ただの食事の場を超え、その後の商談の成功に大きく影響する要素のひとつです。今回は現役秘書の方々にアンケートを募りそこで分かった失敗しないレストラン選びのポイントをご紹介します。

  アンケート概要
  20~50代の秘書の方向けにアンケート調査をおこない、秘書業務におすすめのアイテムを調査しました。
  調査対象:Olive News Letter(Oliveのメルマガ)購読ユーザー
  調査手法:オンラインアンケート
  調査期間:2024年4月16日~2024年5月10日
  有効回答:55名

秘書のレストラン選定ポイントは?

どのような選定ポイントでレストランを選んでいるか聞いてみました。

アンケート調査の結果、秘書がよく使うアイテムとして、ボールペン、PC、スマートフォン、付箋が多く挙げられました。
アンケート調査の結果、レストラン選定ポイントとしては、個室の有無、お店の場所、料理カテゴリーの回答が多いことがわかりました。
個室でゆっくり話せることやわかりやすい場所であることが重要のようです。食も大事で料理カテゴリーや取引先の好き嫌い、アレルギー有無も大切なポイントです。 金額は12%と他の選択肢と比較をするとそこまで多くありませんでした。

秘書が考えるレストラン選びの注意点

レストランを選ぶ際の注意点を紹介します。
参考にして失敗しないようにレストランを選んでください。

サービス

1つ目はサービスです。

ビジネス接待に慣れているかどうか

ビジネス接待に慣れたスタッフがいるかどうか、プロフェッショナルで柔軟な対応が可能かどうかを確認することが重要です。レストラン自体の評判は良くても、ビジネス接待に慣れていない場合は食事を出すタイミングや支払時の対応などでボスやお客様(ゲスト)にストレスを感じさせてしまったり、雰囲気が台無しになることもあります。ビジネス接待は、レストランスタッフの対応含めてお客様が抱く会社のイメージにつながる可能性がありますので、慎重に確認したいところです。

英語のメニューがあるかどうか

海外のお客様をもてなす際は、英語メニューが用意されているかどうかもポイントになります。また、英語だけでなくゲストの母国語で準備ができれば、より良いでしょう。レストラン側で準備ができない場合は予め秘書のほうで準備することも検討しましょう。

ベジタリアンや宗教上の制限への対応

ベジタリアンオプションや宗教的制約に対応できるメニューがあるかも確認しておくと良いでしょう。また、メニューだけでなく特定の食文化に対応したサーブが必要な場合は、予めレストラン側に依頼をしておきましょう。異文化に対する理解があり、お客様が快適に過ごすことができれば信頼につながります。

場所

2つ目は場所についてです。

駐車場の有無

お客様が車で来場される場合、駐車場の有無は大きなポイントになります。駐車場の有無、近隣の駐車場事情はチェックしましょう。また、当日使えないということがないように予約ができる場合は予約をしておくことも忘れてはいけません。

交通の便

お客様が公共交通機関で来場される場合、交通の便が良いところやタクシーの配車が簡単にできるかなどをチェックしましょう。レストランの場所が分かりにくい場合は、行き方を調べて事前に共有したり、タクシーを配車するなどして対応しましょう。お客様側の秘書と連携をしておくと安心です。

空間

3つ目は空間についてです。

個室とお手洗いの場所

個室の有無や音漏れがないか、十分なプライバシーが保たれているかがポイントです。重要な商談の場合は特に音漏れがないか壁の厚さなど確認しておくことをおすすめします。また、意外と忘れがちなのがお手洗いの場所です。近すぎると落ち着かなかったり、反対に遠すぎると不便に感じたりすることもあります。レストラン予約の際はお手洗いの位置関係も確認し要望を出すことが大切です。

個室で靴を脱ぐかどうか

個室を予約する際に気をつけたいのが靴を脱ぐ必要があるかです。靴を脱ぐ場合、煩わしさを感じたり臭いが気になることもあるかもしれません。秘書の方からのコメントでも「(お座敷などで座ったときに服などがしわにならないように)個室で靴を脱ぐところは避けるようにしています。」とありました。靴を脱がない方が良い場合もありますので、事前に確認をしておきましょう。

スペースが狭くないか

スペースが狭いとストレスになりますし、移動もしにくくなります。特に、参加者の中に脚の不自由な方がいる場合は、食事スペースの確認だけでなく導線も含めて確認しておきましょう。そして意外と見落としがちな点が、当日参加される方の荷物の置き場所です。食事スペースに置くことができない場合はフロントなどで預かってもらえるかも確認しましょう。

秘書の失敗体験を聞いてみました!

続いて、実際に合った失敗経験を聞いてみました。カテゴリーごとに紹介します。

サービス

まずはサービスカテゴリーから紹介します。レストラン選びのポイントとしてサービスは重要です。

店員さんの対応が良くなかった

今回のアンケートでは多くの秘書の方から「店員さんの対応」についてコメントがありました。ここで代表的なコメントを一部紹介します。

出来たばかりのお店だったので、店員さんの対応が良くなかった」
「美味しいと評判で行きましたが、サービスが良くなかったことがありそのギャップが残念でした」
「食事のこだわりが強すぎるお店で、ビジネスの会話を遮るまではいかないが、説明が長かったと上司から指摘が入ったことがある。こちらの用途の意図を汲んでいただけるお店というのは、なかなかありそうでない。ポイントを理解してくれるお店は、結果として食事以外の理由からリピートしております」

レストランの評判は食事の味だけではない、ということがよくわかります。本記事の冒頭にも記載したように、ビジネス接待に慣れているかどうかは重要な点になります。

請求書払い、クレジット払い等の支払いができない

「請求書払い、クレジット払い等の支払の融通が利かないお店があった
とコメントがありました。今ではだいぶ減りましたが、まだ現金決済のみというレストランもあります。また、「クレジットカード払可」となっていてもカードブランドが対応していない場合もあります。当然ながら接待の場では支払いもスマートさが求められますので、事前に支払い方法を確認しておきましょう。

2時間制で出ることが必須だった

高級レストランは時間制ではないだろうと思いがちですが、そこに落とし穴があります。アンケート回答の中に
「良いお値段”だったが、事前確認をしなかったため時間制と知らず2時間で出ていかざるを得なかった」
というコメントがありましたが、高級レストランでも時間制を敷いているところがあるようです。時間制限があるとお客様を急かしてしまったり、大事な商談が十分にできないことも考えられますので必ず事前確認をしておきましょう。

空間

続いて空間のカテゴリーの失敗例を紹介します。

1人あたりのパーソナルスペースが狭い

座席の定員数が書かれていたとしても油断は禁物です。大柄な人が座るのと小柄な人が座るのとでは物理的スペースや印象が変わってきます。アンケート回答でも
6名席にしては1人あたりのパーソナルスペースが狭く、現地で空いていた広い座敷へ変更していただいた
とコメントがありました。特にWebサイトから予約する場合、予約したい人数で予約ができたとしても、窮屈な空間でないかを現地もしくは電話で確認することが望ましいです。

雰囲気が会食向けではなかった

特にWeb上でレストランを探す際に注意が必要となるレストランの雰囲気。アンケート回答に
「雰囲気が会食向けではなかった。高級感に欠けていた」
「店内画像などから会食に合うと思って選定したが、思った以上にカジュアルだったこと」

とコメントがあったように、宣伝用の写真を掲載しているレストラン紹介サイトでは写真の雰囲気と現実が異なることもあります。秘書同士の情報交換や信頼できる筋の口コミなども参考にお店を選ぶことが大切です。重要な会食で、初めて利用するレストランの時は現地に赴いて確認することも検討しましょう。

個室

最後に個室のカテゴリーを紹介します。

個室に行くまでに階段があった

レストランによっては個室のある空間を上階に用意していることがあります。個室が設置されている場所や店内での移動方法を確認しないと、時には階段での上り下りをお願いしなければならなくなることもあります。アンケート回答でも
「個室の階数を確認しなかったため、ご年配の方に階段の上り下りをお願いすることになってしまった」
とコメントがありました。普段は個室の階数まで確認はしないことが多いかもしれませんが、特にご年配の方や足の不自由な方が参加される会食では階段の移動がないことを事前に確認しておきましょう。

半個室だった

せっかく個室を予約したと思っても、半個室だったという場合もあります。アンケート回答でも「『個室あり』とHPに記載があっても、半個室だった」

とコメントがありました。半個室では重要な話ができないことも多いため、事前にレストランに確認をしておくことをおすすめします。

狭い部屋だった

当然ながらレストランによって部屋の広さは異なります。秘書の方のコメントでも

「個室にこだわったあまり狭いお部屋を用意されてしまい、失敗したと思った。8人部屋の個室を6名で予約したが、6名でも狭い部屋であった」
とありましたが、レストラン側の判断で利用人数と定員数が合わない部屋に通されてしまうこともあります。お店が狭い場合はもちろんですが、大柄な方が参加される場合などは特に部屋の広さを確認しておきましょう。

音漏れが酷かった

音漏れについては人によって「音漏れ」の感じ方が異なったり、そもそも状況・環境に左右される側面があることから事前確認が難しい事項のひとつです。アンケート回答でも

「個室でお願いしたのですが、壁が薄かったことと隣の部屋の方が予想以上に賑やかであったため気になった、と報告を受けました」
とコメントがありましたが、そうならないためにも事前に壁の薄さや当日の予約状況の確認、なるべく静かなところへ案内いただけるようレストラン側に要望をしておくことが好ましいです。

番外編:秘書が乗り越えた無理難題エピソード

失敗例が続きましたが、逆に、秘書の方々が無理難題な依頼に見事に対応したエピソードも紹介します。

予約困難なレストランの予約

予約困難なレストランの予約こそ最上級に難度の高いオーダーでしょう。実際に
「予約困難なお店で、会食予定も既に決まっており、確実に予約を取らなければいけなかったこと。(予約開始時間に3人で手分けしてトライしました)」
とコメントもいただきましたが、予約困難なお店が指定されていて他に選択肢がない中で、確実に予約を取らなければならないのはプレッシャーだったでしょう。 また、予約困難とは少し違いますが
「海外のお客様で、サッカーのワールドカップ期間中に、自国の試合をリアルタイムにパブで見たいとのリクエストが直前にあり、更に座って観戦できるように座席を予約してほしいと言われて困った。(中略)お店の治安も気になるので、事前に下見をして、確実に席に座れることを確認。年配のかたで2H近く立ち見などさせられないので、念には念をいれました。自国の試合を東京で見ることができたとお礼のメールをいただきました」
というコメントもありました。皆さん、あの手この手で乗り切っているようです。

ミシュラン星付きで金額制限

高級なレストランの予約を要望されたにも関わらず予算が決まっているのも無理難題かもしれません。実際に

「ミシュラン星付きで個室1万3千円まで、と言われたとき。ビブグルマンがNGだったため星付き全店に電話しました」
といったコメントをいただきました。ミシュラン星付きで、なおかつ個室1万3千円までのお店はほとんどなさそうなので探すのに苦労されたと思います。

極秘対応

秘書業務をしていると誰にも知られてはならない極秘任務を任されることもあるでしょう。実際に
「海外からの極秘来日の幹部対応に伴う会食設定。ホテルに名前を言わず、移動ルート、和会食の場合はサーブ回数を極限までどうやって減らせるかを、ホテルの方と細かく相談して、まとめた」
とコメントがありました。海外のお客様というだけで気遣うことが多そうなところ、極秘とあっては相当苦労しそうです。秘書の手腕が問われる業務といっても過言ではないですね。

まとめ:失敗しないレストラン選びをしよう

今回はレストラン選びで失敗しないコツを秘書の方のアンケート結果をもとに紹介しました。ビジネスシーンでのレストラン選びは、ただの食事の場ではなく、ビジネスの成功に直結します。ここでご紹介したポイントを踏まえ、失敗のないレストラン選びを心がけましょう。 少しでも参考になりましたら、幸いです。

※ 秘書の方から頂いたコメントは、原則、原文のまま掲載しています

このコラムの執筆者

Olive編集局

「秘書の仕事を考えるOliveブログ」編集局です。このブログでは、日本秘書協会様によるゲスト寄稿や、秘書業務のハウツーやOliveの便利な使い方コンテンツをお届けします。みなさまの、いまの秘書業務の改善やこれからの秘書業務のあり方に、なんらか参考になれば幸いです。

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