秘書の仕事を考えるOliveブログ
春は「異動の季節」秘書業務の引き継ぎとは?課題やポイントなどを解説
人事異動などで人が入れ替わる時、避けて通れないものが引き継ぎです。
引き継ぎに十分な時間を確保できず、苦労した経験はありませんか?
こうした課題は普段から必要な情報が共有されている環境を作ることで、前任者と後任者双方の負担を軽くすることができます。
本記事では秘書業務の引き継ぎの課題やポイントなどを紹介します。 最後に引き継ぎの負担を軽くする方法も紹介しておりますので、現行の引き継ぎに課題を感じている方はご一読ください。
秘書業務の引き継ぎが必要なシーン
秘書業務の引き継ぎは、さまざまなシーンで必要とされます。
例えば、次のようなものが挙げられます。
担当役員の変更
自身が担当する役員の異動や就任・退任による引き継ぎ
秘書自身の異動
自身の役割変更や異動による引き継ぎ
新任秘書の配属
新規で配属された秘書へ担当役員のアサインと引き継ぎ
ほかにも病気や怪我など、不測の事態により引き継ぎが急きょ発生することがあります。特に春は人の入れ替わりのタイミングが重なる季節のため、しっかりと準備しておく必要があります。
秘書業務で引き継ぐ情報
引き継ぐ情報は後任者によって異なる部分もありますが、代表的なのは以下のとおりです。
役員の直近スケジュール、定例スケジュール
出張や顧客への訪問、定例で組まれている会議などのスケジュールなど
各種手配業務
宿泊や移動手段など手配に関するノウハウやツール、手配先など
重要取引先やお客様に関する情報
取引先やお客様のプロフィール、これまでの訪問履歴や接待・手土産情報など
役員の思考の癖や性格
毎日のルーティンや仕事のスタイル、宿泊先やレストランの好み、アレルギー情報など
新任秘書の場合、上記に加えて秘書の心構えや接遇などといった実務以外を教えることもあります。
秘書業務の引き継ぎで起こりがちな課題
秘書業務の引継ぎは意外と難しいものです。秘書業務の引き継ぎがうまくいかない背景には、次のような課題が考えられます。
引き継ぎが間に合わない
前任者の異動がすぐだったり、後任者の選定に時間がかかったりした場合、引き継ぎが間に合わないことがあります。短期間の引継ぎは後任者のミスやトラブルを招きます。
資料や情報が不十分
引き継ぎ書はあるものの、それに従って業務をしてみたらうまくいかないというのもよくある話です。「記載されている情報が古い」「知りたいことが記載されていない」「記載されている場所にあるはずの資料が見当たらない」といった資料や情報が不十分な環境では、後任者に苦労をかけてしまいます。
前任者しか知らない業務がある
前任者が去ったあとに初めて、その業務について詳しい人がいないことに気づくことがあります。この場合、後任者が質問しても、他の秘書は答えられない可能性があります。
秘書業務の引き継ぎを成功させるポイント
秘書業務の引き継ぎは後任者の目線に立つことで、成功しやすくなります。ここでは3つのポイントをお伝えします。
情報共有を十分に行う
引き継ぎは前任者から後任者へのバトンタッチです。引き継ぎ書をもとに前任者と後任者が一緒に業務を確認するのが基本です。
前任者はできるだけ客観的に、わかりやすい引き継ぎ書を作成しましょう。その引き継ぎ書に後任者がメモなどを追記できるようにしておけば、お互いが引き継ぎをスムーズに行いやすくなります。 また、引き継ぎ期間終了後も後任者を秘書室全体でフォローできる体制を整えておくと良いでしょう。
必要な情報がすぐ見つかるようにする
何の情報がどこにあるのかがわからず、効率的に見つけられないと、後任者は困ってしまいます。
必要な情報は1か所にまとめ、検索しやすい環境を整えることで、後任者は時間をかけて資料や情報を探す必要がなくなります。これにより業務全体のスピードが向上し、生産性を高めるという効果もあります。
定型業務は日頃から秘書室全体で管理する
秘書業務の種類によって引き継ぎ方を柔軟に変えるのも1つの手です。
非定型業務、つまり、ある程度やり方はあるものの、その時にならないと詳細が分からない業務は、対処に秘書の知識量と経験値が必要です。言語化が難しいこともあるので、引き継ぎ書では大事なポイントだけ引き継ぐと割り切る考え方もあります。
一方で定型業務はチェックリストや手順に沿って進めていけば、知識量と経験値が乏しくても完了させることができます。こうした定型業務を秘書室で普段から共有しておくだけでも、いざという時に引き継ぎの手間を省くことが可能です。
引き継ぎにおける秘書の負担軽減策
最後に、引き継ぎにおける秘書の負担を軽くする方法の一例として、デジタルツールを上手に活用して業務を効率化する方法をご紹介します。
デジタルツールを活用することは引き継ぎ書作成の工数を削減できるだけでなく、日々の業務の効率化も期待できます。 例えば、新人やブランクがある人でも必要なことを簡単に調べることができたり、指示されたことを素早く正確にこなせたりできるようになります。そして、そもそも引き継ぎをするという考え方ではなく、必要な情報は常に共有されている状態を実現することができます。
定型業務の引継ぎなら秘書室システムOlive
デジタルツールには様々なものがありますが、一例としてここでは、秘書室システムOliveをご紹介します。Oliveを活用すれば、必要な情報が常に共有されている状態が実現するため、次のような変化を秘書室にもたらすことができます。
定型業務を標準化できる
先述したように、秘書業務には定型業務と非定型業務の2種類があります。Oliveでは定型業務の一部を標準化、つまり誰でも同じ成果を上げられるようになります。Oliveで一元管理できる機能は以下のとおりです。
・スケジュール管理
・顧客管理
・慶弔贈答管理
・会議室管理
・配車管理
・来訪者管理
・接待場所管理
情報資産が蓄積される
Oliveを使って秘書業務をすることで、日々の記録内容がそのまま情報資産になります。
これにより前任者は引き継ぎの手間が減り、後任者はOliveを見ることで業務の動きを把握することができます。
まとめ
本記事では秘書業務の引き継ぎの課題やポイントなどを紹介しました。
異動の準備を行いながらの引き継ぎ書作成は多大な時間と労力を要します。円滑に進められるように、普段から引き継ぎの必要のない環境、つまり情報共有された環境を整備しておくとよいでしょう。
秘書業務の引き継ぎは言語化しにくいこともありますが、ツールを上手に取り入れることで、前任者と後任者の負担を減らすことが可能です。
現行の引き継ぎに課題を感じている方は、Oliveを活用してみてはいかがでしょうか。
Olive編集局
「秘書の仕事を考えるOliveブログ」編集局です。このブログでは、日本秘書協会様によるゲスト寄稿や、秘書業務のハウツーやOliveの便利な使い方コンテンツをお届けします。みなさまの、いまの秘書業務の改善やこれからの秘書業務のあり方に、なんらか参考になれば幸いです。