秘書の仕事を考えるOliveブログ

Home > ブログ > 秘書必見|新春のご縁を確かな成果に  賀詞交換会の準備と対応

秘書必見|新春のご縁を確かな成果に  賀詞交換会の準備と対応

賀詞交換会は、役員がビジネスチャンスを広げる新年最初の機会です。
ビジネスの成長には人脈が欠かせません。だからこそ、役員が良いスタートを切るためには、新年から積極的に動き出し、関係者との信頼関係を築くことが大切です。
本記事では、秘書が押さえておきたい賀詞交換会の準備とポイントを紹介します。

賀詞交換会とは

賀詞交換会は、新年を祝うためにビジネス関係者が集まる交流会です。新年のあいさつや名刺交換、歓談を通じて参加者同士が交流を深めることを目的としています。主催団体によっては、獅子舞の演舞や鏡開きといった新年ならではの演出が取り入れられることもあり、会場全体が華やかな雰囲気に包まれます。
会の形式は、次の3つのうちのいずれかであることが多いです。

・飲食が提供されない形式
・飲食の提供があり、参加費も無料の形式
・飲食の提供があり、参加者が会費を支払う形式

主催者は企業や行政機関、業界団体が多く、参加者は、主催団体と関わりのある方々が中心です。例えば企業が主催する場合は取引先やグループ会社、業界団体が主催する場合は会員企業、行政機関が主催する場合は地方自治に関わる関係者などが参加対象者となります。

役員が賀詞交換会に参加するメリット

賀詞交換会での交流は、既存取引先との関係強化だけでなく、新たなビジネスチャンスにつながることもあります。

既存の取引先への挨拶と関係強化

賀詞交換会は、既存の取引先に新年の挨拶をまとめて行える絶好の機会です。個別訪問する手間を省き、多くの取引先と一度に交流することで、効率的に多くの人と関係性を深めることができます。手土産やアポイントが不要なため、時間と労力の節約にもなります。

新たなビジネスチャンス

賀詞交換会に参加すると、主催団体の広いネットワークを通じて、役員の今の人脈ではつながりにくい新しい取引先とも関係を築きやすくなります。新年ならではの特別な雰囲気の中、既存の取引先とは関係を深めつつ、新しい取引先と信頼関係を築くチャンスが得られます。

ビジネスの方向性や情報の共有

賀詞交換会では、主催団体や参加者の新年の抱負やビジョンを知ることができます。こうした生きた情報は、自社の戦略を練るうえで貴重な参考材料となります。
逆に歓談を通じて、自社の考え方やビジョン、商品やプロジェクトを参加者にアピールするチャンスでもあります。

秘書が押さえておきたい準備

賀詞交換会に参加する役員をサポートするうえで、押さえたいポイントは以下のとおりです。

スケジュール管理

移動の無駄を省きつつ、他の業務や悪天候も考慮したスケジュールを計画していきます。

・参加する賀詞交換会の選定
限られた時間で関係を深めるため、役員の方針や優先順位を踏まえて賀詞交換会を選びます。1日に複数の賀詞交換会に参加する場合、中座のタイミングも事前に役員と打ち合わせしておきます。

・効率的な移動ルート
訪問先はできるだけ近い位置にまとめ、効率よく回れるよう工夫します。また、移動ルートの前後で立ち寄れる取引先をピックアップし、役員に提案するのも良いでしょう。
年始の移動で注意したいのが、悪天候や渋滞による交通機関の乱れといった予想外の事態です。対策として、受付開始時間に合わせて早めに会場に到着する計画を立てるなど、バッファを確保しておくと安心です。

・会場の確認
入口や、会場までの道順、受付、喫煙場所、運転手の待機場所などを確認します。

必要な物の準備

賀詞交換会の当日に慌てないよう、必要なものを事前に準備しておきます。

・役員車またはタクシー
移動に欠かせないため、スケジュールがわかり次第、早めに手配しておきます。

・謹賀新年名刺
「謹賀新年」や「新年御挨拶」などの賀詞が入った謹賀新年名刺を用意します。謹賀新年名刺には賀詞がプリントされているものと、普段の名刺にスタンプやシールで賀詞を追加したものの2種類があります。早めに手配できる場合はプリント、早急に用意しなければならない場合はスタンプやシールを使うと良いでしょう。

・会費
支払いが必要な場合、事前振込か当日支払いかを案内状で確認しておきます。

・バッジ
主催団体によってはバッジが必要な場合があります。

・軽食
会場での飲食が難しいことを見越し、移動中に食べられる軽食を準備してもいいかもしれません。

・手土産
賀詞交換会の前後に挨拶回りをする場合、訪問先への手土産を用意しておきます。

賀詞交換会の主催団体と参加者のリサーチ

主催団体や参加者の情報を事前に調べると、会話の糸口が見つかりやすくなります。

・参加者の顔、名前、役職
「顔は覚えていても名前が出てこない」といった場面を回避するため、重要な参加者の情報を確認し、役員に事前情報としてインプット、もしくは当日に秘書が同行できる場合は、すぐに伝えられるよう手元に準備しておきます。

・重要な参加者との面会履歴
「直近の面会はいつ、どこだったか」などを確認します。

・重要な参加者の人事情報
昇格や転任、退任などの情報がわかっていると話が弾みやすくなります。

・業界の最新情報
業界紙の最新号などに目を通し、業界の最近の動向を把握しておきます。

・経済の最新情報
参加予定の賀詞交換会に関連しそうなニュースを、新聞やWeb記事で事前に調べておきます。

賀詞交換後の名刺整理

役員から手渡された名刺の束は、すぐに整理して、約1か月間は取り出しやすい状態にしておくことをおすすめします。これは、賀詞交換会で名刺交換した相手について、役員から質問されることが意外と多いためです(例:「この前の賀詞交換会で名刺交換した○○社の方の名前を知りたい」)
取り出しやすくしておくことで、急な問い合わせにも迅速に対応できます。

次回に向けた振り返り

賀詞交換会は年に1回のイベントであり、頻度が低いため、次回の準備時には細かい内容を忘れてしまいがちです。そのため、振り返りを行い、記憶が鮮明なうちに記録を残すことがポイントです。
こうした記録は次回の準備や引き継ぎをスムーズにし、秘書業務全体の負担軽減につながるのはもちろん、来年以降、ほかの役員が参加することになった場合の参考資料としても役立ちます。
そんなとき、多忙な秘書の記録作業の負担を軽減するうえで頼りになるのがITツールです。
例えば、日々の業務をそのまま記録として残せるツールを使えば、振り返り用の記録を一から作成する手間を省け、効率よく情報を蓄積できます。
さらに、OutlookやSansanのようなツールと秘書業務のデータを連携させたり情報を一元化したりすることで、必要な情報を簡単に検索・共有できる環境が整います。こうした工夫により、多忙な日々でも効率的に業務を進められ、次回の賀詞交換会の準備もスムーズに進められるでしょう。

まとめ

本記事では、賀詞交換会に参加する役員のために、秘書が事前の準備と当日の対応で押さえておきたいポイントを紹介しました。
賀詞交換会は多くの関係者と交流できる、新年最初のイベントです。役員が新年のスタートを気持ちよく切れるよう、細やかな計画と臨機応変な対応でサポートしていきましょう。

このコラムの執筆者

Olive編集局

「秘書の仕事を考えるOliveブログ」編集局です。このブログでは、日本秘書協会様によるゲスト寄稿や、秘書業務のハウツーやOliveの便利な使い方コンテンツをお届けします。みなさまの、いまの秘書業務の改善やこれからの秘書業務のあり方に、なんらか参考になれば幸いです。

サイトご利用について個人情報保護方針会社概要

Copyright © CAC Corporation All Rights Reserved.