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秘書の梅雨の過ごし方


早いもので今年もそろそろ半分が過ぎようとしています。
梅雨を迎え、雨の影響から急なスケジュール変更が発生したり、気圧の変動により体の不調を感じたりと、6月は何かと疲労が蓄積される時期です。

そして、6月といえば企業の一大行事といえる株主総会の開催が集中する時期でもあります。業界特有の理由などから該当しない企業もあるかと思いますが、上場企業の約7割が3月決算となり、その結果として6月に株主総会を開催しています。株主総会に向けて、役員や関係者は必要書類の準備、想定問答集の確認など様々な対応に追われ、秘書も新任役員、退任役員の事務手続き、執務室や周辺機器関連の手配対応に加え、お取引先への挨拶調整など、緊迫した日々を送られているのではないでしょうか。また、株主総会後は新しい役員体制となりますので、長く秘書を担当した役員が退任されたり、秘書の担当変更が発生したりと様々な変化もあるでしょう。

変化といえば、株主総会の開催についても、法改正により2023年3月以降に開催する株主総会では、株主総会資料の電子提供制度がすべての上場会社において義務化されました。
この制度は、株主総会資料を株主に書面で提供するのではなく、原則として、株主総会の3週間前の日、または招集通知の発送日のいずれかの早い日までに、自社のホームページ等に掲載することで、株主総会資料を株主へ提供する制度です。
上場企業だけでなく、非上場企業も定款において電子提供制度を採用することを定めることで利用でき、印刷・郵送にかかる時間やコスト、紙資源の削減など、さまざまなメリットがあります。

また、新型コロナウイルス感染症拡大により、デジタル化のニーズがさらに加速し、株主総会のライブ配信や、株主のオンライン出席を行う企業もでてきました。
株主総会資料の電子提供と併せてバーチャル株主総会などを実施することにより、株主の参加機会の拡大、コミュニケーションの促進による企業価値の向上を図ることができます。

このように、これまで6月の恒例行事として定例的に開催されてきた株主総会も、時代に即して少しずつ変化しています。株主総会や取締役等の規律の見直しなど、コーポレートガバナンスの一層の透明化が求められ、近年は秘書が知っておくべき知識が更に増加しているように感じます。

6月は梅雨でじめじめした時期ではありますが、ポジティブに捉え、もし雨で外出ができない日があれば、新たな知識習得のためのオンライン研修をうけてみたり、自宅でゆっくり仕事に役立つ本を読んでみたりと、ビジネスマンとして自らをバージョンアップさせるための学びの時間にしてみるのはいかがでしょうか。
もちろん、沈んでいる気分をリフレッシュするために、アロマオイルで入浴する、なかなか見られずに溜まっていたシリーズもののドラマや映画鑑賞をするなど、ご自分が好きなことに時間を費やし、明日の仕事の活力にするも良いですね。 体調管理をしっかりと行いながら、この梅雨の時期を乗り切りましょう。

このコラムの執筆者

藤田 久美子

コムチュア株式会社
経営企画本部 秘書室長

東証一部大手建設会社、食品メーカーなど、20年間秘書として従事。現職では未上場からJASDAQ、東証二部、一部の市場転換を経験し、2019年4月より秘書室長。一般社団法人日本秘書協会では、2015年より全国秘書会議実行委員、月例会委員のメンバーとして活動。2021年よりセミナー委員サポーター担当。

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