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秘書のデータ管理術

2022年も残すところあと僅かとなりました。

改めて今年1年を振り返ってみると、本当に激動の1年であったと感じます。ロシアのウクライナへの軍事侵攻、北京オリンピック・パラリンピックの開催、急速に進んだ円安や、安倍元首相の銃撃事件、先月のFIFAワールドカップでの日本の劇的な勝利など、良いことも悪いことも含め、予想だにしないことが数多く起こった年でした。

年末に差し掛かり、多忙な経営者を支える秘書の皆さまは、クリスマスカードや年賀状の手配をはじめ、年末のご挨拶や賀詞交歓会の対応など、様々な業務に追われる日々が続いたのではないかと思います。近年では環境保全への取り組みなどにより、年賀状などを廃止する企業も増えています。一方で企業によっては、年賀状に意味を見いだし、継続されているところもあるでしょう。

先日、とある業界の秘書の方と話していた際に、やっと年賀状の作成が終わり、1年で一番大変な業務を終えてほっとしているというお話を聞きました。その方は、長年Excelで全ての情報を1人で管理しており、特に年賀状の手配をするこの時期になると、情報の精査をするのに膨大な時間を要しているとのことでした。

アナログでもデジタルでも、取引先や関連会社のデータ管理は必要ですし、皆さんご存じの通り、様々なデータ管理は秘書の重要な業務のひとつです。年中行事のご案内先の確認に限らず、日常の商談の際も、役職や住所などの基本情報、前回の面談履歴や、同行者情報、会食や手土産の内容まで、秘書が管理するデータは、詳細かつ正確に記録しておくことが求められます。

データ管理については、企業によっても様々な方法をとられているかと思いますが、ツールによっては、秘書の業務を大幅に効率化してくれるものもあります。

管理している情報をボスと共有できるのはもちろんのこと、複数人とタイムリーに情報共有をすることができるツールもあります。秘書同士、または限られた関係者を選択し、機密性を保ちながら情報共有することも可能です。属人化していた情報を複数人と幅広く共有できることにより、タイムリーかつ、リモートワークの浸透で分断されがちだったチームワークを必要とする業務も推進されます。

また、名刺管理についても頭を悩ませている秘書の方が多いと耳にします。経営者は日頃から自社をはじめ、経済団体やお取引先などの行事に参加することも多く、1日で大量の名刺交換をされます。経営者の人脈にもつながるものですので、数千枚から数万枚という膨大な量の名刺をお持ちの方も少なくありません。秘書にとって、名刺管理はとても重要な業務といえますが、その管理についても昨今は様々なサービスが展開されています。

例えば、名刺に記載している情報をただ管理するだけでなく、各社の人事異動を自動で紐づけて更新してくれたり、取引先を事前に登録しておけば、翌日の新聞まで待つことなく、都度発信されるニュースを即時にお知らせしてくれたりするサービスもあります。情報の見落としも防げますし、タイムリーな情報のおかげで、その後のお祝いなどの手配もスピーディに対応することができるのでおすすめです。

様々な情報管理のツールを活用し、ときには組み合わせたりすることで、秘書の業務が更に効率化され、新たな業務に時間を割けるようになります。

昨今様々な場面でSDGsやDXというキーワードを多く目にします。SDGs やDXというと敷居が高く感じがちですが、ご自身でできる身近なことから改善を進めてみてはいかがでしょうか。来年は兎年ですが、皆様にとっても飛躍の年となりますようお祈り申し上げます。

このコラムの執筆者

藤田 久美子

コムチュア株式会社
経営企画本部 秘書室長

東証一部大手建設会社、食品メーカーなど、20年間秘書として従事。現職では未上場からJASDAQ、東証二部、一部の市場転換を経験し、2019年4月より秘書室長。一般社団法人日本秘書協会では、2015年より全国秘書会議実行委員、月例会委員のメンバーとして活動。2021年よりセミナー委員サポーター担当。

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