秘書の仕事を考えるOliveブログ
先読みと仮説、一流秘書が実践する役員スケジュール管理のコツ
役員が気持ちよく仕事ができるかどうか、それを左右する要因の一つがスケジュール管理の良し悪しです。スケジュール管理は秘書のメイン業務ですが、次々と追加や変更が発生するので、ミスなく、かつ効率的に管理したいという声を耳にします。一流の秘書はスケジュールをミスなく効率的に管理するのはもちろん、プラスαの気配りをしながらスケジュールを組み立てています。役員スケジュール管理が上手な秘書はどのような意識を持ち、どのような工夫をしているのでしょうか。本記事では一流の秘書が実践している役員スケジュールのノウハウをご紹介します。役員スケジュール管理をもっと上手に行いたいと思う方は、ぜひ、参考にしてみてください。
担当役員のスケジュールがたびたび変更やキャンセルになって、
その対応で、毎日手間取っています。
朝決めた予定が、その日の夕方に変更になったり
役員スケジュールは変更が多いですよね。
そんな中でも、スケジュール管理が上手な秘書はどんな変更が発生しても、
役員が動きやすくスケジュールを調整できていて憧れます。
先読みの意識を持っている秘書はスケジュール管理が上手ですね。
先読みの意識、何をイメージすればいいでしょうか?
それと、スケジュール管理業務については、
優先順位の仮説の立て方もポイントです。
詳しく教えてください。
1.一流秘書が実践する役員スケジュール管理のコツ
役員スケジュールの追加や変更は日常茶飯事。 目まぐるしく変化するスケジュールの追加や変更に振り回されないためには、秘書が、追加や変更の影響を先読みできるかどうかがカギです。
1)スケジュールの追加や変更で想定される影響を役員の意識になって先読みする
2)秘書として、何をいつまでにしなければいけないか調整タスクを洗い出す
3)洗い出した調整タスクに優先順位の仮説を立てる
スケジュール管理が上手な秘書はこういった意識を持っているようです。
目の前のスケジュールばかり意識していました。
木を見て森を見ずとはよく聞きますが、役員スケジュール管理においては木(スケジュール)
だけでなく森(役員の考えや行動そのもの)を意識することが大事なのですね。
そうですね。
ここで押さえておきたいポイントを4つ紹介します。
1-1.役員の軸でスケジュールを組み立てる
一般的なスケジュール管理と秘書が行うスケジュール管理の大きな違いは、スケジュールを立てる人と実行する人が違うということです。 秘書は自分軸ではなく担当する役員の軸(役員の性格、健康状態、価値観、生活スタイル、行動パターン、社内での立場など)でスケジュールを組み立てることが必要です。
役員の思考や行動について理解を深めるには具体的に何をしたらいいでしょうか。
観察とコミュニケーションです。
ちょっとした発言や行動から垣間見えてくる素の部分もあるので、
見逃さないようにしましょう。
1-2.意識して空白時間を確保する
自分の時間が取れず、やりたいことがなかなかできない日々が続くと、ストレスがたまりませんか?
それは役員も同様です。重要な商談や講演会、意思決定の前後は一人で準備の時間が欲しいこともあるでしょう。ビッシリ詰まったスケジュールで役員が疲れてしまわないよう、日々のスケジュールの中に1~2時間、役員が自分のために使う時間を設けます。空白時間を意識して確保することは、出張スケジュールを組むときに特に重要です。
役員にとって出張は仕事のアイデアが浮かんだり、新たな仕事のきっかけができたり、様々なチャンスをつかむ場でもあるからです。 じっくり考えたり、予定外でも出張先でしか会えない人と会食できたり、柔軟な対応が取れるよう、スケジュールにゆとりを持たせておくことをおすすめします。
空白時間は突然の来客への対応といった バッファにもなります。
バッファの確保は、 スケジュールの追加や変更に備えるためというより、役員のためですね。
会議や会食の時間だけでなく、移動や準備のための前後の時間も管理できると、
空白時間を考えやすくなります。
1-3.重要度×緊急度でタスクの優先順位をつける
スケジュール調整に関わるタスク には優先順位をつけます。優先順位は以下の4つに分けます。
- 重要および今やるべき
- 重要だけど今やらなくてもいい
- 今やるべきことだけど重要ではない
- 今やるべきことでも重要でもない
スケジュールの調整タスク以外にも、役員から様々なタスクを言い渡されたり、他の社員から連絡が入ったりするなど、複数のタスクが同時進行する秘書業務ですが、「今日は全部のタスクを終わらせるぞ」は、かけ声だけで終わってしまいがちです。
限られた時間の中で成果を最大限にするには「重要および今やるべきこと」に全力で集中することが大事です。
役員や関係者への影響を考慮しながら、明日できることは明日に回すという割り切りも大事です。完璧にしすぎないことで心に余裕が生まれ、ミスが減り、結果的にこなせるタスクの量や質が改善するということにもつながっていきます。
もし、今日やらなければいけないタスクが今日中に終わらないと分かった場合は、分かった時点ですぐに締め切りの交渉をしましょう。先方が求めている締め切りが本当に今日なのかどうか再確認してみると、実は今日でなくても良かったということもあります。
交渉、確認するにも、相手方が役員とどのようなお付き合いがある方なのか
分からないことがあります。
お客様の場合は、パーソナル情報やこれまでお会いした記録を踏まえて、
適切にコミュニケーションしたいですよね。情報の蓄積と共有が重要です。
1-4.スケジュールの共有も役員にあわせて
スケジュールを追加、変更した時は必ず役員に報告します。スケジュールを紙で共有している場合は差し替えます。
役員と会話できる時間は限られていますので、秘書であっても役員の時間を無駄にはできません。
報告・連絡は要点をまとめて、相談はイエスかノーで答えられるようにすると時間も短くて済みます。
報告・連絡・相談が苦手な方はエレベーターブリーフィング(※) などでトレーニングすると良いでしょう。
※エレベーターブリーフィング … エレベーターに乗っている程度の短い時間で自分の伝えたいことを伝えるトークスキルのこと。エレベータートークやエレベーターピッチとも呼ばれる。
このように先読みと仮説でスケジュール管理をするには、
スケジュールやお客様情報を蓄積、共有、すぐに引き出せるシステムがあると上手くいきます。
私が担当する役員は手帳タイプなのですが、大丈夫でしょうか。
スケジュール管理や顧客管理、その他、秘書業務に必要な機能が揃った
秘書室システムOliveがおすすめです。
スケジュールのExcel出力、他のスケジュールシステムへのAPI連携、
カスタマイズしたフォーマットでの印刷も可能なので、
役員のスタイルに合わせたスケジュール共有ができます。
手帳タイプの役員にも
柔軟に対応できるのはうれしいですね。
2. 役員スケジュール管理は秘書の腕の見せどころ
本記事では、役員スケジュールを管理するには先読みと優先順位の仮説が重要ということをお話ししました。
スケジュールの追加や変更のたびに「どうしよう」と考えるのではなく、スケジュールの追加や変更はあって当たり前、役員の思考や行動を軸に影響を先読みし、優先順位の高いタスクから上手にこなしていきましょう。
スケジュールやお客様の情報をシステムで管理することで、秘書一人一人が持つノウハウや知見が共有され、秘書と秘書の間のコミュニケーションが円滑化し、お互いがお互いを補完する連係プレーも可能になります。システムは秘書一人一人のスケジュール管理業務の効率や品質を高めるというだけでなく、ノウハウや知見の共有を通して、秘書業務そのものの生産性を高めることにもつながるのです。
役員にもっとも近い秘書業務の生産性を高める投資として、秘書室システムを導入してみてはいかがでしょうか。
今回は秘書室システムOliveの特徴や機能をご紹介しました。
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