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役員改選で秘書は何をするべき?業務の流れや進め方などについて解説

秘書にとって1年で最も慌ただしく緊迫している時期といえば、株主総会の前後ではないでしょうか。
役員改選など企業の経営体制が変わるこの時期、新体制の円滑なスタートには秘書のサポートが必要とされています。
本記事では、株主総会後の役員改選における秘書業務について解説します。役員改選時の秘書業務のイメージをつかみたい方は、ご一読ください。

役員改選時の秘書業務とは

自社はもちろん取引先でも行われる役員改選ですが、それに伴い次のような業務が発生します。

・挨拶状もしくはお礼状の作成と発送
・挨拶まわりの日程調整
・お祝いの品の送付

挨拶状もしくはお礼状の作成と発送

社内の役員が就任や退任する際は顧客や取引先に挨拶状を送り、お知らせします。一方、取引先から挨拶状をいただいた場合には、速やかにお礼状をお送りします。
挨拶状は株主総会と取締役会での決議を経て正式に就任してから1週間以内、お礼状はいただいてから遅くとも3日以内に送るのが目安とされています。
株主総会前後は業務が立て込むことが予想されますので、挨拶状の準備は事前に済ませておくことがポイントです。特に、送付先のピックアップと、住所や部門、役職等が最新になっているかは確認が必要です。挨拶状の文面や、どこの印刷会社に依頼するかは決まっていることが多いと思いますが、こちらも念のため確認しておきましょう。これらをしておくことで、挨拶状作成から発送までの作業がスムーズに進みます。 ただし昨今はデジタル化も進み、紙の書状を送ることを省く場合もあります。

挨拶まわりの日程調整

次に、挨拶まわりについてです。
秘書は担当役員が顧客や取引先に伺う挨拶まわりと同時並行で、取引先が自社に訪れる挨拶まわりのアポイントの調整もします。
挨拶まわりは就任後2〜3週間程度と短い期間で行うため、優先順位をつけて取引先を訪問することはもちろん、時間を無駄にしない訪問の順番や経路を設定することもポイントです。
社内役員改選後の場合、新しい役職の名刺を挨拶まわりの日までに用意しておくことは必須です。
また、顧客や取引先の情報を事前にインプットするのも秘書の役割です。 社内の新役員が取引先の相手と初めて会う場合、相手の略歴や性格、取引の多寡や内容を事前に伝えましょう。初顔あわせでの対応が円滑になり、新役員は顧客や取引先と信頼関係を築きやすくなります。

お祝いの品の送付

顧客や取引先に感謝の気持ちを伝え、信頼関係を維持するうえで重要なのがお祝いの品です。役員改選においてお祝いの品を贈るシーンは様々ですが、贈るタイミングには注意が必要です。
特に就任祝いに関しては、事前に新聞やネットなどで情報を得られることもあり、発表を知ってすぐに贈りたくなるかもしれません。
しかし、就任前は現職の役員がいることを忘れてはいけません。また、なんらかの理由で発表が誤報であったり、就任が白紙になる可能性もあります。
就任のお祝いの品は株主総会と取締役会での決議を経て正式に就任されたことを確認してから1週間以内に贈るよう注意しましょう。

ここまで、役員改選における代表的な秘書業務をお伝えしました。 ここからは、社内役員の改選と取引先役員の改選に分けて、秘書が気を付けたいポイントについて解説します。

社内役員改選で秘書が気を付けたいポイント

担当役員の役職が変わったり新任の役員を担当することになったりするなど、役員改選は秘書にとっても新しい環境が始まる時期であるといえます。
社内役員の改選によって発生する業務で、気を付けたいポイントを2つ紹介します。

・新任役員の情報収集
・役員スケジュールの引き継ぎ

新任役員の情報収集

新しく秘書がつくことになった役員の場合などは、その役員がどのような人柄で、秘書にどのようなことを望んでいるのか直接確認しなければわからないこともあります。
例えば、出張における乗り物やホテルの好み、スケジュール管理の仕方などをヒアリングし、お互いの信頼関係を構築していきましょう。

役員スケジュールの引き継ぎ

後任役員に業務を引き継ぐ場合、スケジュールの引き継ぎも必要な場合があります。
例えば現在の社長が会長となり、新たに社長が就任するような場合、社長として設定されていたスケジュールを新しい社長に引き継ぐ必要があり、その調整と関係者への連絡などが発生します。

その他、現在の社長が予定していた出張においても変更が発生することがあります。
現在の社長が予約した飛行機、ホテルは、次の社長に搭乗者名や宿泊者名を変更する必要があり、怠ると当日利用ができないなど最悪の事態に陥ることもあります。
その他、会社の登記手続きに関するサポートも秘書が行うこともあります。担当部署が他にある場合でも秘書として行うべきことはないか確認をしておきましょう。

顧客・取引先の役員改選で秘書が気を付けたいポイント

顧客や取引先の役員が代わる時、秘書が気を付けたいことには次のようなものがあります。

顧客、取引先情報の更新

顧客情報とは名刺情報、連絡先、役職変更の履歴などのことを指します。
顧客、取引先から挨拶状を頂いたら、記載されている役職名などの変更事項をチェックし、名刺情報を変更します。名刺管理ソフトを利用している場合はその更新も行います。
他には新聞やインターネットで情報を得た時も同様に対応をします。役職変更の処理は先延ばしにすると山積みになりがちなので、できるだけすぐに着手することを心がけるとよいでしょう。

役員改選時の履歴を残すことが大切

役員改選時に行った業務は、履歴として残しておくことが重要です。これにより、以前の対応内容を振り返ることができ、同じ状況に再び遭遇した際に役立ちます。さらに、顧客や取引先からいただいた社長就任のお祝いの品などの内容を記録しておき、社長が対面でお会いした時にタイムリーにお礼を伝えられるようサポートするといった使い方をすれば、顧客や取引先との信頼関係を構築する上でも有益です。
また、以前に贈った社長就任祝いの内容や金額を記録していれば、同じ企業で新たな社長が就任した際に、適切なお祝いの品を選ぶことができます。これにより、不適切なお祝いの品で、相手を不快な思いにさせることを避けることができます。 役員改選時に行った業務をメモやマニュアルに記録しておくことで、今後の業務の効率化にもつながります。ルールや過去の対応を振り返りながら、常に業務の改善に努めることも秘書の重要な役割です。

まとめ

本記事では、役員改選時における秘書の役割や業務について解説しました。

役員改選時に秘書が行うべきことはたくさんありますが、ただ業務をこなすだけではなく、誰でも必要なときに過去の役員改選時に行ったことが分かるように履歴として残しておくことが重要です。
これにより以前の対応内容を振り返り、同様の状況に再び遭遇した際に役立てるだけでなく、社長就任祝いなどの内容を記録しておくことは、顧客や取引先との信頼関係を築く上でも有益です。
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このコラムの執筆者

Olive編集局

「秘書の仕事を考えるOliveブログ」編集局です。このブログでは、日本秘書協会様によるゲスト寄稿や、秘書業務のハウツーやOliveの便利な使い方コンテンツをお届けします。みなさまの、いまの秘書業務の改善やこれからの秘書業務のあり方に、なんらか参考になれば幸いです。

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